2004/07/17〜19 白雲岳
さてさて、世間では海の日だというのに、私たちは山篭りを決行し、山の楽しさを存分に味わっているのであります。なぜ、海が国民の祝日となり、山がならないのか、不思議でなりません…。 今回の山行は、例年同様、大雪山です。何度行っても飽きません。7月16日金曜日は半日の休暇を頂きまして、昼からの出発となりました。旭川の登山ショップで食用品を購入し、いざ麓の層雲峡へ到着!層雲峡では、ペンションに前泊です。明日の快晴を祈ってお休みです! 翌日、胸を躍らせるあまり、目覚まし時計より早く起きてしまいました。遠足前の小学生のようですね。で、窓の外を見ると…。んー、いまいちかな…。どんより曇り空が見えますね…。大丈夫かな!? |
層雲峡から登山口までは、車で小1時間かかります。昨年も入山した場所です。昨年は、ホントの麓で、山菜尽くしのお宿で前泊したんですよね。 さて、2泊3日の山行ですから、入念な準備体操です! |
入念なる準備体操も終了し、いざ、緑岳を目指します!お時間がありましたら、緑岳とは北海道のどの辺りにあるか、ネットなどでご確認ください。んー、簡潔に言うと、北海道のヘソが大雪山としますと、その東側という感じです。 数十歩登りますと、看板が見えてきます。今回はピストン登山ですので、帰りも同じところに下山です。下山時の写真と見比べてください。ちなみに今年は、昨年の教訓を生かし、飲み水や食事のお水は、山でほとんどを調達することにしましたので、ザックの中には、さほど飲み水は入っておりません。しかし、水類が減った分、最後まで減ることのない機材などを余計に持ってしまったため、行きは昨年より軽く、帰りは昨年より重く、ということになりました。妻のザックは10`以下だったと思います。私は25`くらいだったでしょうか…。 |
まだまだ顔が白いですよ〜。 |
妻は登り始めて早くも辛そうです。最初は林の中をひたすら登る道です。周囲の景観が見えず、ちょっとつまらないかな…。これはこれで登山の醍醐味なのかもしれませんが…。林の中にはゴゼンタチバナやコモチミミコウモリが咲いています。 |
1時間ほどキツイ登りを行きますと、一気に展望が開けます。有名な第一花畑です。緑岳に登らないまでも、この第一花畑は一見の価値があります。山の花が咲く時期に、是非に一度ご覧頂きたいものです。すごいですよ、エゾノツガザクラ、チングルマ、の群落が登山者を迎えてくれます。 |
この場所では、かなりの時間を割きまして、1時間ほど撮影に没頭です。その間、妻は何をしていたのでしょうか!?んー、撮影に没頭している私を撮影することに没頭していたようです。 |
↑自分でも気付きませんが、んー、熱中してますね。ちょっと顔が黒くなってきたかな? |
その後、雪渓を越えて、更なる高みを目指します。 |
この先にある、第ニ花畑を過ぎると、ハイマツに覆われた緩い登り道となります。 |
ハイマツ帯には、エゾノマルバシモツケなどが咲いていました。ハイマツを抜けるとコマクサがひっそりと守られるように咲いていました。 これから緑岳山頂までキツイ山肌を登ることになります。岩がゴツゴツした道をジグザグに登っていきます。そんなこんなで、緑岳山頂へたどり着きました。 |
最初のコーヒーブレイクです。 |
まだ、多少元気な二人ですね。ちなみに、青いザックはアタック用のサブザックです。すべての荷物を担いで歩く必要のない部分で活躍します。ザックの中のザックですね。これには、カメラ機材が入っております。 緑岳山頂から2`ほど歩くと、白雲岳避難小屋へ到着です。北海道で3番目の高さを誇る白雲岳の麓にあります。麓と言っても、山頂までは1時間ほどかかります。今年は早い時期の登山でしたので、けっこう雪渓が残っていました。雪渓を越えて、いざ、小屋へ。 |
もう少し時期が遅ければ、雪の下には、チシマクモマグサの群落があるのですが…。 |
緑岳山頂では、小屋の管理人のお兄さんと遭遇し、今日の宿泊予定は、分かっているだけで60人とのこと。早めに行って場所取りをした方が良い、と言われ、そそくさと小屋へ向かいました。これだけの人数が小屋で寝るとなると、かなりの混雑が予想されるため、テント持参者は、野営地でテントを張ってくれると助かるとのこと。私たちもテントを張ることにしました。 皆がそのように言われたらしく、野営地はテントで埋め尽くされました。 |
↑左手が避難小屋、その右側にテントが張られてます。 |
テント設営後、近くを散策しました。小一時間ほど辺りを見回しながら小泉岳まで行きました。天候が思わしくなくなってきましたので、テントへ戻ります。 |
結局、皆がテントを張ったもので、小屋の中はカラカラだったようです。仕舞いには管理人が、小屋が空いているのでどうぞ…と呼びに来るほどでした。でも、テントを張ってしまったので、今更…ということで、ほとんどがテントで寝たようです。 本日の頑張りを、山のお食事でお祝いします!もちろん、持参したビールを冷たい山水で冷やし、至福のときを過ごします。夜は早めの就寝です。 |
↑だいぶん、焼けましたね〜。 ↑山の上で飲むビールは最高!! |
が、しかし、その後、マナーの悪い一部の登山者が、山の朝は早いというのに、皆の迷惑も顧みず、テントの中で大宴会を初め、大声で延々話しだしました。2時間くらい続いたでしょうか…。皆寝られず、不満が頂点に達し、周囲が怒り出してしまいました。それでも、若干声量は落ちましたが依然として宴会を止めず、たいへんな夜でした。オマケに、夜中は豪雨でしたので、あまり、寝付けませんでした。 二日目 昨夜からの豪雨と雷のため、早朝からの山行は雨露夜露で大変なことになりますので、特段の予定を組んでいなかった私たちは、ゆっくり起きることにしました。山での通常の起床時間は3〜4時くらいです。それから、テントをたたみザックを整え出発というのが基本です。 本当は、朝日や雲海を見たかったのですが、2日目の朝は全くそのような状況ではありませんでした。 2日目の予定は、テントをそのままにして、近辺を散策するというものでした。山水で顔を洗い、9時過ぎに避難小屋を出発です。 |
白雲岳避難小屋近辺には、かなりの高山植物がありまして、十分見ごたえのある楽しい散策ができます。早速、撮影開始です。 |
↑二日目からは暑さのあまり半袖になっちゃいました。腕も焼けますよね…。 |
今日のザックは軽めです。カメラ機材と雨具と食糧程度ですので、 仰々しいザックではありますが、さほど重くはありません。妻は、私のアタック用ザックに衣類などを入れて歩きました。 |
目標地点を定めず、時間を見ながらの散策でしたが、一応、避難小屋から5`以上離れた忠別沼というところまで行こう!ということになり、テクテク歩きました。しかし、想像以上にぬかるみが多く、難渋する歩行となりました。そんな足場の悪い道のりに妻は疲れきって足取りも重くなります。視界の悪さも疲れに拍車を掛けます。 |
ようやく、忠別沼を見下ろせる展望の良い場所に辿り着きました!でも、天候はいまいち…。 |
しかし、次第に晴れてきました! |
忠別沼近辺ではワタスゲがたくさん咲いていました! |
ようやく昼食にありつきます。 |
↑いつもカップラーメンを食べているように見えますが、 ラーメンは初回だけで、その後は容器を保存し、お味噌汁を作って食べます。 |
昼食後、帰路に着きました。あまり天候も良くなく、疲れておりましたので、たいした撮影もせず、そそくさと戻りました。途中、キタキツネに遭遇しました。高山植物を食べているのでしょうか? |
無事、テントに戻り、夕食です。明日の天気は良さそうです。明日こそ朝日が見られるかな? |
↑あれ!?昨日とは違うビールだぞ!?何本持ってきてるんだ!? (2本だけです!)日に焼けたのかビール焼けか不明…。 |
三日目 3日目、早朝3時半頃目を覚まし、テントの外へ顔を出すと、今日は快晴と言わんばかりの星の輝きを目にし、そそくさと着替え、朝日を見に白雲岳を目指しました。白雲岳はキャンプ場から、約1時間の道のりです。 途中、私のあまりの勢いに、妻は脱落し、それぞれで山頂を目指します。 |
私が山頂に着いたときにちょうど陽が昇ってきまして、こんな感じでした。 |
先に到着した私の様子を妻が撮りました! |
妻も遅れて到着し、二人で登頂の記念撮影です。 |
その後は、しばし、眺望と撮影を楽しみました。こんな所で撮影してます。 |
↑左のおじさんは、後にこられた方。この方も写真撮ってました。中央の小さいのが私。 ↑絶景ですよ〜! ↑岩にへばり付いて撮影中!! |
朝日を浴びた旭岳です。 |
いつかは行きたい、トムラウシ山を背景に記念写真です。 |
楽しかった白雲岳山頂ですが、そろそろテントに戻り、食事をとらねばなりません。今日は、いよいよ最終日。早めに下山し、温泉に浸かりた〜い! |
テントを片付け、いざ出発!何度来てもいいところです。また、来たいです。小1時間で、緑岳山頂へ到着します。最後のコーヒーブレイク。 |
↑だいぶん顔が黒い…。 |
流石に下りは、クタクタになりました。まだまだ鍛え方が甘いのでしょうか…。なんとか下山し、最初の登りのときに出てきました看板で最後に写真を撮りました。見比べると、登山前登山後で疲労度が顕著ですね。 |
下山届を出し登山終了。 |
その後、麓の温泉に浸かり、3日間の疲れを癒しました。 今回の山行は、天候にも適度に恵まれ、山の厳しさと優しさの両面を見ることができました。ただ、マナーの悪い登山者には困ったものです。皆が気持ちよく山を楽しむことが出来るように、自分自身も気をつけなければ…と思い知らされました。 |
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